2017年06月15日

生者が死者を呼ぶ声<後>



ナーシラ:わたしはアンデッドの城の情報を求め、あそこの死霊達と会話をする術を研究していた。



ナーシラ:「死霊召喚」を応用させて召喚死霊を定着させ、そこに更に死霊術をかけて生前の状態の再現ができないか試していた。やっと成功した。





スケルトンシューター少女:それっていろいろ大丈夫なのか? なんか聞いてるだけでもヤバいってのがよくわかる。背後に気をつけるんだぞ。

ナーシラ:わたしはそういう一族の出身。……ありがとう。

スケルトンシューター少女:しかし、そんな術をかけられたってことはやっぱあたし死んだんだな。お前、さっきアンデッドの城って言ったな。あの城も壊滅したのか。

ナーシラ:……。ああ、そうか。そこから、か。

スケルトンシューター少女:こっちが知りたいところだ。あの城は、あの国はどうなったんだ?

ナーシラ:……城は今、廃墟と化して死霊の巣窟となっている。悪魔によって呪われた成れの果てと伝えられてはいるが、詳しいことは分かっていない。





ナーシラ:……少し前に、城への調査隊が派遣されて。それに志願して城へ向かったわたしのたいせつな人未だに帰ってこない。

ナーシラ:何かあったに違いない。今、単身乗り込むべきじゃない。……何か情報が欲しい。藁にも縋る思い。

ナーシラ:(……ねえ、どうして戻ってこないの? 恐らくあの魔物。何かあったに違いない。何があったかは……考えたくない。)





スケルトンシューター少女:……あたしはあの国のただの一兵卒の弓兵だ。普通に生活してたよ。本当に、何も無かった。

スケルトンシューター少女:知ってることといえば、ある日王妃が病に倒れて、治療師が呼ばれたということくらいさ。そして、その辺りで記憶がない。何らかの理由で死んだんだろう。

ナーシラ:……なるほど。伝承は間違っていないのか。

スケルトンシューター少女:伝承、か。お前はさっき、悪魔によって呪われた成れの果てと言ったな? まさか王妃の病に関係してるのか?

ナーシラ:そういわれている。悪魔が王妃の体を乗っとろうとしており、封魔師によって封印された、と。そして、記録がないのがそこから先。現在あの地はアンデッドの城。

スケルトンシューター少女:なるほどなあ……。





スケルトンシューター少女:……なあお前、あたしをどうするつもりだったんだ?

ナーシラ:……?

スケルトンシューター少女:呼び出して話をして、どうするつもりだった? あたしとしては、この話に興味が湧いたからこのまま元に還されたくなくなった。

ナーシラ:……そう。それは好都合。わたしも貴方が気に入った。召喚獣として使役したい。

スケルトンシューター少女:な、なんか嫌な表現だなそれ。ああでも、あたしは生き返ったわけではないのか。

ナーシラ:そう。アンデッドとしての身体に死霊術で姿を付与しているだけ。……生き返らせるのは、まだわたしの手に余る。

スケルトンシューター少女:結局アンデッドなのには変わりは無いのか。

ナーシラ:……そうなる。





スケルトンシューター少女:ま、いいか。正直お前、見ててなんか危なっかしいし。召喚獣でもなんにでもなってやるよ。どうすればいい?

ナーシラ:使役対象と術者は魔力で繋がる。今の繋がりは仮のもの。契約の繋がりにするためには、名前が必要。……名前、教えて?





カル:カルカウス。カルって呼ばれてた。よろしく。

ナーシラ:わたしはナーシラ。よろしく、カルちゃん。

カル:……うん。

posted by 黒鳥なしら at 00:00| Comment(0) | 彼らの日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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