2018年01月07日

贋具の塔<6.3.塔と戦車の先刻承知>



ダルセージ:……。





セルグ:……どうした? 急に黙り込んで。

ダルセージ:……zzz……。

セルグ:……うん? まさか寝てる……のか? ……おーい、急にどうした?

ダルセージ:……はっ。……ごめん、意識飛んでたわ……。またいつの間にか寝てたのか、俺。

セルグ:……色々と大丈夫か? あんた。

ダルセージ:よく、気付いたら寝てるんだよね。大丈夫じゃないけど大丈夫ー。

セルグ:……。





ダルセージ:そうそう、それでさ。さっき言ってた、この間関わった記憶喪失の人ってどうなったの?

セルグ:んー……一応、記憶は戻った……かね。ちと特殊な状況だったから参考にするにはあれだが……そいや俺も一回なったな、記憶喪失。

ダルセージ:そうなの? 分かってたらで良いんだけど、なったきっかけと戻ったきっかけとか聞きたいな。

セルグ:あー、うーん……何ていうかだ、そもそも記憶喪失の原因がいてだな。信じられん話だが、記憶を物に変えられてな。俺もそいつもそれを回収できたから取り戻せた……ってな。参考にならん与太話ですまんな。

ダルセージ:……。いいや、まったくの与太話とは思わないかな。

セルグ:そうか。相当に荒唐無稽だと思うがなぁ……。

ダルセージ:もしかしたら俺のほうがよっぽど、なんてことがあるかもしれないじゃん? わかんないけどね。 物に変えられて、か。俺も実は、そんな感じで記憶落ちてたりして。

セルグ:いや、流石にそれは早々無いだろう。記憶の手がかりが落ちてるとかならともかく。

ダルセージ:だよねー。うーん。やっぱ薬剤か。記憶が戻る薬とかあったら手っ取り早いんだけど。

セルグ:そんなものがあれば便利そうだが、いくらアルケミストでも作るのは中々難しいだろうなあ……。ま、地道に問い合わせから始めた方が良いと思うぞ。天涯孤独じゃなけりゃ家族や知人が出てくるかもしれんし。

ダルセージ:……。そうだな。





ダルセージ:セルグさん、本当にありがとう。諦めないで豆のある島のあたりから問い合わせてみようかな、と。

セルグ:……あそこは直で管轄がいない気がするな。んー、いまいち良い案が無くてすまん。

ダルセージ:こちらこそ、聞いてくれてありがとうね。ああ、カレー美味しかった。ごちそうさま。

セルグ:いやいや、此方こそ。美味かったなら良かったよ。

ダルセージ:さて、これからどうしようかな。あー腹減ったな。

セルグ:これから……って、おい。いくらなんでも腹減るの早すぎないか?

ダルセージ:ん? 気のせい気のせい。

セルグ:いや、気のせいで済ましていい時間じゃねぇだろ……別にいいけどさ。で、これからってどういう話だ?

ダルセージ:いやー、配達もしなきゃいけないけどまだ早いだろうし、半端な時間だなって。

セルグ:ああ、そうだな。夕方とかの方が住人帰ってそうだし。





セルグ:あー……状況によっては何かしら手助けできるかもしれんが。

ダルセージ:いやいや、さすがに配達くらいは1人でできるさー。

セルグ:いや、記憶のほうだ。一応、こう見えても色々変なことには詳しいから、力になれるかもしれん。

ダルセージ:……そうなの? 俺、知ってる人全然いないから、そりゃ協力してもらえると確かにすごく助かるけど……。

セルグ:俺で出来そうな事なら、だが。

ダルセージ:ううん。そういう気持ちが嬉しいかな。今日初めて会ったばかりなのに、そんなに気にかけてもらえて。色々教えてもらったし、俺も何かお返ししなきゃなんだけど。うーん……。

セルグ:お礼なあ。別に気にしなくても良いんだが……。

ダルセージ:俺が気にするの。こういうのはきちんと返すべきって思っててね。そういう性格だったんだろうな。





セルグ:……あー。それじゃあ、商売柄、珍しい話とかは興味はあるから何か知ってたら教えてくれ。

ダルセージ:え。珍しい話かー、何かあったかなあ。ちなみに商売柄とか仕事柄って言ってるけど、何の仕事してるの?

セルグ:ん? ああ、見ての通りトレハンだ。珍しいものは色々価値があるからな。

ダルセージ:……。そっかなるほど、宝探しか。俺も一発当ててみたいもんだな。

セルグ:与太話も多いから中々難しいけどな。ま、話の方は無ければ。

ダルセージ:んー……。





ダルセージ:……。

posted by 黒鳥なしら at 00:00| Comment(0) | 企画/連動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。