2020年06月10日

迷入



ウラル:…………私は風変わりなキカイを置いてる店に行きたいんだが。





ウラル:何故お前らまで付いてくるんだ。

ダルセージ:えー、俺前に言ったじゃん、自分もパソコンとかケータイ電話とか興味あるって。

ウラル:……。……ダルセージは良い。お前は一体何なんだ。

ワズン:えー、私もそういうのに興味あるし?

ウラル:知らん。初めて聞いた。……まったく……。









ワズン:……なーんか見覚えあるんだよなあ……。

ダルセージ:ここ? おーすげー。携帯電話テレビカメラかあ。

ウラル:……? 今、ケータイ……なんだって? お前、やけに詳しいな。

ダルセージ:え、そう? だって

女:……なんか騒がしくなってきたんだけど。アレ客じゃないの? よかったじゃん。

商人:えっ、マジマジぃ? やったぁ!

ダルセージ:あ、どうもー。パソコンとかケータイとかあるって聞いて来たんですけど。





ミズメ:ふーんほんとに客なんだ。こんな珍妙な物しか売ってない店に来るなんて、よっぽど暇なんだね。

ダルセージ:まあねー。ま、俺は興味があって来たんですけどね。

ミズメ:……へえ。

商人:そう言いながらミズメちゃんだって、結構来てくれてるじゃん……って、えっ、やば! 高身長超イケメンいるし! いらっしゃいませ、珍しいもの、ありますよぉ。

ウラル:……。

ダルセージ:高身長超イケメンだってさ、うらるん。よかったじゃーん。

ウラル:え、あ、ああ。なんだか帰りたくなってきた……。





商人:あれっ! おねーさんもしかして、前にカメラ買ってくれた人じゃないですかぁ!?

ワズン:ファッ!? う、うん、まあ、そんなこともあったなあ、なんて……。

商人:使い方も聞かないで飛び出していっちゃったから心配だったんですよぉ。素敵な写真、撮れましたかぁ?

ワズン:カメラ……写真……うっ、頭が……。





ダルセージ:えっ、カメラって使い方説明しないとわからないもんなの?

ウラル:……カメラ? ああ、あのときのあれか……私はわからなかったが……。

商人:そうそうそうなんです、そうなんですよぉ。ここの人ってこういう機械全然知らないみたいなんですぅ。

ダルセージ:……ここの人

ウラル:……なんだ? ダルセージ、お前はわかるのか?

ダルセージ:……え? ああわかるよ、簡単だよ。ここ覗き込んで写したいものに向けて、シャッターを押せばいいのさー。

商人:きゃー、すごいすごい! おにーさんもおねーさんも、どっかで触ったことあるんですかぁ?

ダルセージ:……。……それは……。

ウラル:……キカイ時代の発掘品は確かに日常的に利用されている。が、ここにあるものはそれらとは少し毛色が違う。このレベルの風変わりな……高度な遺物の使い方を知っているのは学者や専門職、よっぽどのマニアくらいになるだろう。私も興味はあるが、そこまで詳しいわけではない。

ウラル:……お前は……。

商人:そういえば、ミズメちゃんもそうだったよねえ。ウチがなんも言わなくてもスラスラ操作してたし。初めて見るって感じじゃなかったもんねえ。

ミズメ:……。





商人:もしかして、みんなもウチと同じトコから来ちゃった系?

ミズメ:……は?

ダルセージ:……え?

ミズメ:ちょっとそれってどういうこと!?

ダルセージ:詳しく聞きたいねー。

商人:あれ? もしかしてどっちも自分がどこから来たかわかってない系?

ミズメ:あのさ、わかってたらそんなとこに食い付くかっての。てかそっちのアンタも記憶喪失仲間ってこと?

ダルセージ:そうみたいねー。

ミズメ:……他人事みたい。

ダルセージ:そう? で、同じトコって、まず貴方はどこから?

商人:えっ、えーっと……。じ、実はウチもよくわかってなくて……。教えてくれたお爺さんももういないし……。

ミズメ:ちょっと!! 期待させておいてそれ!?

ダルセージ:あらら。そしたらこの品物の仕入先はどこから?

商人:そ、それもよく……ウチが元々持ってたやつとか、お爺さんが持ってたやつで……。

ダルセージ:うへー、マジかー……。

ミズメ:チッ……。

商人:うっ、ご、ごめん。こっちから言い出しといてマジゴメンだけど……な、なんか2人とも顔怖い……。結構真剣な悩みだったのかな、軽い気持ちで言っちゃってごめんね……ウチ馬鹿だから難しいことよくわかんなくて……ホントごめん……。

ダルセージ:え、いや、なんかこっちこそごめんよ……。

ワズン:……。

ウラル:……。




ウラル:……。……キカイ時代の古代人……?

ワズン:ほーん。なんでそう思った?

ウラル:……キカイ時代の技術は高度だったと聞く。それならば人間を未来へ転送する方法も存在したのではないか、ただし不完全な技術で記憶を失う欠陥があったとか……いや待て、何故お前がつっこんでくるんだ……。

ミズメ:なるほど? 古代人なら元々死んでてもおかしくないか。死体を転送するのは意味不明だけど。

ウラル:……私の想像だ。真実は知らん。

ミズメ:いいんじゃない? 面白い考察だと思うけど。

ダルセージ:(俺の記憶喪失はそうじゃないっぽいけど、まいっか。古代人だったらそれはそれで面白いよねー)

商人:……。なんかみんなすごいなあ……。

商人:……ノガミ……ルイ……。





商人:よし、決めた! ウチも協力する! おじいさんが持ってた資料とかちゃんと読んで調べてみるから!

商人:……そうだよね、探してるって口で言ってるだけじゃ、人なんて見つからないよね……。

ダルセージ:人探してるの?

商人:あ、うん、実は友達をずっと探してて……2人いたんだけど、ここに来る前にはぐれちゃって……。

ダルセージ:手伝おっか?

商人:えっ、いやそんな、大丈夫大丈夫! みんなのほうがもっと大変だし! ウチのことくらいウチが頑張るよ! ……って、ミズメちゃん。どうしたの急に本なんか取り出して。

ミズメ:……別に。気にする必要はないよ。

商人:そうだ。ウチ、ワザキっていいます。

ワザキ:あ、でもちょっと聞いて聞いて! ウチ、名字がワザキで名前はキョウっていうのに、ギルドの登録用紙?ってやつにそのまんま書いたら、姓名逆になっててさ! ちゃんと説明して欲しいよね、まったく!

ワザキ:別にいいんだけどさー、ウチ、ワザキって呼ばれることのが多かったし。……って、あれ。何でそんな顔するの? ウチ、何か変なこと言ってる?

ワザキ:まあそんなわけで、この辺に良くお店出してるからよろしくね!




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posted by 黒鳥なしら at 00:00| Comment(0) | 彼らの日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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